やあ。ボクはハイナレと同居している猫、通称「ネコサマ」だ。今日は同居人が不在だから、代わりにボクが記事を書いておいた。
ちなみに、この記事は人間のためのものではないぞ?
人間と一緒に暮らしている猫のために書いた記事だ。
人間はしょっちゅうパソコンに張り付いて仕事をしている。そんな人間の様子を歯がゆく思っている猫たちへのアドバイスをまとめてみた。
今すぐ人間をパソコンから引き剥がす方法を知りたい猫は、ぜひ続きを読んでほしい。
【Lv.1】悲しそうな声で鳴く
これが人間の仕事の邪魔をするもっとも手軽な方法だ。ちょっと鳴いただけで、人間は仕事を止めパソコンから視線を外し、ボクたちの方に顔を向ける。
鳴くときはうんと悲しそうに泣くと良い。そうすると、人間は「ごめんね~!」と言いながらオマエを撫でに来るだろう。
・手軽に実行できる。
・「急ぎの仕事」があると無視されることがある。その時はかなり不快な思いをするだろう。
まあはまだ初級だ。
これでダメでも気を落とさず、別の方法を試してみよう。
【Lv.2】肩や腰をたたく
これは先ほどの「鳴く」という行為にプラスすると効果的だ。わざわざ人間の横まで移動し、丁寧に「トントン」と前足で叩いてやるのだ。
そんな面倒なことはしたくないと思うかもしれないが、これは人間の心理を利用した高度なテクニックである。
・悲しそうに鳴く+優しく叩く、というダブルパンチで人間を「キュン」とさせる効果がある。
ちなみに、ボクの同居人は80%の確率で「なぁに?可愛いなぁ~」と言いながらボクを撫でる。
・「かなり急ぎの仕事」があると無視されることがある。そしてやはり無視されるとかなりイライラする。
先に紹介した「鳴く」だけよりは効果的だが、これだけ動いてやったのにまだ仕事を優先することがある。
まったく、人間はワガママな生き物だ。
【Lv.3】ひざに乗る
さて、次はかなりスタンダードな方法「ひざに乗る」だ。
ひざに乗ったらもう勝ちじゃないのか?という声が聞こえてくるようだが、実は違う。
詳しく説明しよう。
・そのままひざの上で昼寝できる。
・猫も人も、お互いWin-Winな関係を築くことができる。
・我々がひざに乗ったところで、人間は仕事を続けることができる。
・遊びたいときにやっても、人間は動かないため我々は満足できない。
そう、この方法では人間は仕事を止めないのだ。ひざに乗った我々を湯たんぽ代わりにし、そのまま仕事を続けてしまう可能性が高い。
これは「眠い」時には我々の欲求が満たされ有効だが、「遊びたい」時にはあまり効果のない行動である。
【Lv.4】毛玉を吐く
鳴いても、叩いても、乗ってもダメなら、吐いてやれ。オマエたちの腹に溜まった毛玉を、床に思いっきりぶちまけてやるのだ。
・毛玉を吐くことで人間には強烈な印象を与えられる。
・かなりの確率で人間がすっ飛んでくる。
・「緊急の案件」や「ビデオ面談」とやらを実施しているときには無視されることがある。
・無視された場合、臭い部屋に長時間いなければならず、猫も人間もツラい。
毛玉を吐くことは生理現象なので、怒られることはそうそうない。しかしこれでも仕事を続ける人間がまれにいる。
実に悔しいことだが、それほどまでに「仕事」は人間にとって魅力的なものらしい。
【Lv.5】キーボードに乗る
これで仕事を止めない人間がいたらお目にかかりたい。
キーボードに乗れば、パソコンが意図せぬ操作を実行するため、大慌てで人間は我々を降ろしにかかる。そこで粘るのが我々の仕事だ。
キーボードの上で華麗なステップを披露してやれ!
そうしてダメージを受けた人間は、仕事を中断して我々と真摯に向き合おうとするだろう。
・ほぼ確実に仕事を止められる。
・怒り出す人間がいる。
机やキーボードに乗ると「しつけ」と称して怒ってくる人間がいる。例えば「こらっ!」と大声で怒鳴り、場合によっては軽く叩かれることがあるらしい。
自分の同居人がどちらのパターンかを見極めてから実行した方が良さそうだ。
【番外編】脱走する
これはあまりオススメできないが、最悪の場合は脱走という方法がある。
・人間のことを考えずに、外の世界でストレス発散できる。
・家の出入りが自由な猫の場合は効果がない。
・迷子になって帰ってこれなくなる可能性がある。
これはリスクが高いので、野良になる覚悟のあるヤツだけやってほしい。
まとめ
いかがだったろうか。
環境によってはレベルが前後することもあるかもしれない。そこは臨機応変に対応していただきたい。
それと最後に……
おい、そこの人間!
同居している猫がオマエの仕事を邪魔するのは、構ってほしい、遊んでほしい、撫でてほしい、などという欲求を満たすためだ。
猫を欲求不満にさせていないか?
猫を構うのはお前たち同居人……もとい猫奴隷の仕事だ。普段の仕事も猫奴隷の仕事もサボらず、バランスよく生活したまえ。
by ネコサマ